京都市は2022年に1万1317人もの人口減少を記録し、これは全国の市区町村の中で最も深刻な減少となりました。転入者数と転出者数による社会増減が主な要因であり、この減少数は前年よりもさらに2500人も拡大しています。特に市の周辺部では人口減少が目立ち、西京区、伏見区、山科区、右京区、左京区、東山区などが深刻な減少を経験しています。
市はこの人口減少の理由について分析が必要とされていますが、一部のエリアでは高価格の住宅が購入されるものの、周辺部の住宅地は住み替えが進まず、問題が深刻化しています。
近隣自治体においても、人口減少に歯止めがかかっていない状況です。京都市民が手頃な価格のマンション・住宅の開発が進む地域へ転出しており、市の中心部は人気を集める一方で、周辺部は敬遠されている傾向が見られます。
市は高さ規制や容積率の緩和を含む対策を検討していますが、住宅開発や価格設定には民間事業者の動向が影響を与えるため、成果が出るまでには時間がかかるとの見通しです。
京都市は他の都市に比べてまだ伸びしろがあるとされていますが、現状は極めて厳しいものです。高齢化や人口減少という深刻な問題に直面しており、市は子育て環境の充実などソフト面の支援を拡充させるとともに、早急に人口減少対策を講じる必要があるとされています。しかし、ネガティブな側面が多いため、市の将来に対する不安が高まっているのが現実です。